現代人の生活は肩こりに無縁ではいられません。全身変調の訴えのうち、女性では60歳代なかばまで1位で、男性でも腰痛についで2位を占めています(厚生労働省の統計)。
肩こりは、人間が四足からすくっと立ち上がり二足歩行を始めた宿命といえます。細い首で体重の約8分の1の重さの頭を支え、さらに複雑な運動を要求されます。肩周囲の筋肉も二本の手を肩からぶら下げさまざまな腕の動作に対応しながら身体につなぎとめる働きをしています。
重い物を運んだり、同じ姿勢でのデスクワークや車の運転・パソコンや携帯メール、台所仕事や家の片付け、ほかにも、会議など精神的緊張の持続、あるいは寒さにさらされたなど、首から肩にかけての筋肉がこる原因はいたる所にあります。
初めは何かのきっかけで「こり」を覚えます。筋肉は緊張した結果、血液循環が悪くなり、乳酸という疲労物質が筋肉に溜まり硬くなります、これにより、神経が刺激され痛みを起こし、さらにそれが原因でまた緊張し硬くなるという悪循環から慢性化していきます。
首は頭と体をつないでいるところで自律神経まど重要な神経や血管が通っておりますので、故障が起きると全身に影響を及ぼします。しかし、一般的にも肩こりは軽く考え見落とされていることが多いようです。
肩こりを予防するには
1、普段から背すじを伸ばしあごを少し引いた姿勢をとる
2、デスクワークや運転では長い時間同じ姿勢をとらないよう気をつける
3、重い窮屈な服を避ける
4、バッグ類は左右交互に持つ
などが大切です。
肩こりからくる主な病気
頭重・頭痛・眼精疲労・視力減退・めまい・耳鳴り・難聴・鼻づまり・かぜ・動悸・息切れ・食欲不振・吐き気・生理痛・五十肩・パニック症・自律神経失調症・うつ病・顎関節症・脳出血・脳梗塞 など